[52]このような事態が進行していることを、心から悲しんでいます。大学研究者が沈黙していることは、自らの首を絞め自由な社会を窒息させることに荷担することに他ならないと思います。(馬場 健一・神戸大学・法学研究科)
[51]東京都立大学・横浜市立大学をつまらない・志の低い・浅薄な大学に変えることになる「改革」には反対です。(大嶋 昌之・神奈川県・団体職員)
[50]「オレオレ学長」の下では「よれよれ大学」しか生まれないでしょう。自分が威張る代わりに、 教員の力を引き出してほしいものです。(黒滝 正昭・宮城学院女子大学・学芸学部)
[49]大学は何故できたのか、そして大学の本来の使命を考えて頂きたい。 大学は会社ではないのです。大学にしか出来ない役割があります。(小林 興・東京学芸大学名誉教授)
[48]昨今の都立大学、横浜市立大学をめぐる情 勢をみていると、日本の社会はここまで白 痴化してしまったのか、という思いに及ん でしまいます。 下種なシニシズムとしての“ネオ・リベラリ ズム”なる幼稚で貧困な人間観が「教育」 および「学問」にまで浸透してしまえば、 日本の「世界最先端」の愚民化政策は、少 衆化された「衆愚」と互いにもたれあっ て、行き着くところまで行ってしまうとい うことでしょう。 (危惧しつつ、そのような「猿化した人 間」が絶対多数となった社会も「天上か ら」見てみたいとは思います。…現在もほ とんど、そうだと言われれば、返す言葉も ありませんが…。)(星 輝朗・神奈川県・楽隠居)
[47] 私は、非営利・公共サービスの経営学を研究しています。サービス経営学の最新の研究成果では、構成員の自発性をいかにひきだすかが質の高いサービスを提供する上で不可欠の課題とされており、そのためには実際にサービスを提供する現場への権限の委譲が必要であるとされています。これは、民間のサービス企業の成功事例から導かれた考え方であり、欧米で高く評価されているサービス企業に共通しているものです。
横浜市立大学について、民間の経営手法を取り入れようという趣旨から、トップに権限を集中させようという方向性が検討されているようですが、これは、上記のような点からして、「民間の経営手法」について偏った理解に基づくものであると言わざるをえません。仮に大学をサービス業として理解し、そのサービス水準を向上させようとするのであった場合でも、より教職員の自発性を高める努力が必要であり、トップダウン的経営は逆効果であることを指摘しておきたいと思います。(近藤 宏一・立命館大学・経営学部)
[46] 研究成果及び教育成果は、特定時間内で産み出されたり、結果するものではない。研究者の創造保護環境のもとでたゆまず努力した結果であり、また、教師と学生との相互関係あるいはそれぞれの創意工夫によって成果が形成され開花するものである。 威嚇・脅迫・強圧・締め付けといった方法での「成果追求」は、一夜花・見かけのもの・底の浅いもの・上辺だけのもの、となりやすい。恐怖観念に追われて内容のない形式づくりに堕してしまう。 東京都立大学や横浜市立大学の実質解体方策は、奇をてらうもので、教師集団が誠実に全力投球する意欲や姿勢を促すものではなく、まったく逆の事態を招く無内容のもので、決して容認できるものではない。 もっと謙虚に、大学人の言い分に耳を傾けよ。大学改革は50年、100年先を考えて内容づくりすべきもの。 2004年2月19日 茨城大学 教授 田村武夫 (田村 武夫・茨城大学・人文学部)
[45]大学が果たす真理の探究と多元的価値の追求は大学に特有かつ固有の使命です。 それが国民と人類の幸福に資するためだという根本を忘れることなく、大学が 大学として機能することこそが、まさに「知の拠点」としての役割なのです。 行政はもっと真摯に大学人の声に耳を傾ける姿勢を持ち、大きな過ちを回避してほしいものです。 大学は、単に効率によって測ることができない、真理という大きな物指によって運営されるべきであり、それを放棄する横浜の構想は、まさに「大学」への死刑宣告です。 (憲法学・教育法学専攻)(木幡 洋子・愛知県立大学・文学部社会福祉学科)
[44]基礎科学の軽視は、回りまわって我が国の名誉を傷つけることになります。行政の責任ある部署にある方には、教育・研究において守るべきこと発展させるべきことについて今一度考えていただきたいと思います。(高橋 英樹・北海道大学・総合博物館)
[43]父方母方ともに三代にわたり横浜で暮らし続け ております。 戦後、横浜の自由と民主主義の象徴として存在 し続けてきた 横浜市立大学を、今のような非民主的なやり方 で解体するとは・・・ 民主主義を支えるのは理性と判断力を持つ市民 であり、 大学はそうした市民を作り上げるという使命も 持っているはずです。 また、市民は大学を維持することにより、全 国、世界に貢献する ことができるのであり、このことこそが、 地域が維持する公立大学の最大の存在意義で す。 横浜市民の誇りを踏みにじるような「改革」を 断じて許すことはできません。 (遠藤 紀明・神奈川県・大学非常勤講師)
[42] 大学にしろ企業にしろ、経費節減のため の安易な労働条件の改悪は、最終的には日 本社会を、一部の「発展途上国」に見られ るような、貧富の差の激しい、不安と恐怖 に満ちた、一時の安らぎもない、地獄絵図 のようなものにしてしまうだけだというこ とに気づいて頂きたい。活力の維持という 観点からも、マイナスです。一般の日本人 の高い知的レヴェルがあってこそ、国際的 な競争力も保たれるはずです。──一体何 のための「構造改革」なのでしょうか?是 非、現在進められている公立大学「改革」 の再考をお願いします。(****・東京大学大学院)
[41]議員の方々には、目先の利益や流行にとらわれることなく、 真摯に、日本の将来について考えていただきたく思います。 (****・神戸大学・理学部)
[40]学問や教育は、行政や組織の経営の効率や利益 を考えて行うのではなく、学問や教育を享受す る人間が、十分にそれらを受けることができる 場を最大限与えることができるように配慮して 行われるべきものである。経営が効率的でなく なるのは当然であり、個人では行えないサービ スを提供するためにある行政が、そのサポート を行うことは当然である。
当然そこには、国や組織の意思・思想が入る余 地など全く無い。大学の研究活動についても同 様である。教育・研究についての原点を見失っ た行政の不当な介入など論外であり、即刻中止 するべきである。今までどおりの運営は恐らく 可能であろう。不可能であるなら現状の問題点 を明確かつ論理的に示すべきであり、深刻な問 題が無いなら現状を維持するべきである。研 究・教育に十分配慮しつつ現状の問題に対応・ 解決することは可能である。 (****・茨城県・大学院生)
[39]大学は全国、果ては全世界から人の集う場所なので、市・都という狭い範囲だけで拙速な判断をしないようにお願いします。世界の笑いものにならないように。また、大学は学生のものですので、オトナの勝手なトップダウン判断は禁物です。学生(在校生と、未来の学生を含めて)の意見を十分に聞いてください。 (****・群馬大学・社会情報学部)
[38]私は私立大の教員ですが、都立4大学及び横浜市立大学の問題は、大学界全体に関わる問題だとの認識の下、国公立と私学との「分断」を超える必要を感じ、署名させていただきます。さまざまな「分断」を超えて、大学の自治を守る力にささやかながらなりたいと思います。(石埼 学・亜細亜大学・法学部)
[37]京都大学平成の井上事件のような「黒い巨塔事件」が全国に拡がらないように、ここで、任期制の悪用を防ぐ法的な手だてをつくらなければなりません。 こちらにも賛同と共闘をお願いします。 阿部泰隆(阿部 泰隆・神戸大学・法学研究科)
[36] 地方自治がこれから注目される時,国立大学独法化と同じ道からさらに踏み出す方向で 大学・高等教育に圧力かけるのかわかりません。大学の知の財産価値はそんなに低いのですか? あなたの学んだ大学はそんなに魅力ありませんでしたか? (山口 利哉・岐阜大学・全学共通教育事務室)
[35]都立大学ですばらしい教育を受けたものの一人として,今回のようなやり方で教育内容が保たれるのかどうか,疑問に思えて成りません.
これは,横浜市立大学の場合も同様だと考えています.
(岩崎 亘典・茨城県・都立大OB)
[34]都立大に対する石原都政の厚顔無恥な対応に あきれかえっています。これは、まさしく大 学破壊であるし、いずれ国立大学法人にも波 及してくることでしょう。このような動きを 阻止するために、全国の仲間が協力し智恵を 絞ることが必要です。 (田中 秀平・山口大学・農学部)
[33]「弱者切り捨て」になる東京都の一連の教育政策の一環であり、都立大学の一方的「改悪統廃合」に反対します。(金 信明・東京都・高校教員)
[32] 現在進められている、横浜市立大学と東京都 立大学等における大学改革の問題には、国立大 学の法人化の問題と同様、早くから注目し、危 機意識を持っていました。地方独立行政法人法 が成立したという事情もあるのでしょうか。こ の夏から、両大学における改革が、一気に加速 したように思われます。国立大学の法人化の場 合も同じだったと思いますが、権力側のやり方 があまりにもひどい。国立大学法人法の審議な どは、両院の委員会審議をみる限り、ほとんど 実質的な審議が行なわれず、強行採決されたと 言ってもよいでしょう。一体、権力は、大学を どうしようとしているのでしょうか。 周知のように、国立大学の法人化も公立大学 のそれも、わが国の大学における教育や研究 を、どのように発展させていくかという論理か らではなく、行財政改革を初めとした構造改革 という、およそ全く別の次元のそれから登場し てきたものです。このことはいずれ、わが国全 体の文化の衰退をもたらすでしょうし、結局の ところ、国民の教養の水準を低下させることに もつながるでしょう。これは、文化・教養とい う、広義の意味での「国力」を、脆弱化させる でしょう。こうした文化や教養が敗退しつつあ る国には、明るい未来は展望できません。仮 に、経済的に大国であっても、文化や教養を重 視しない国は、国際的な場面でも、尊敬を受け ないでしょう(実は、経済効率を追求し続けて いる現在のわが国が、国際社会の場面でそうな りつつあると思っているのですが・・・)。 さて、そうさせないためにも、現在、既成事 実が蓄積されつつある大学改革を、何としても ストップさせないといけない。権力の側に道理 はない。これらは明らかに、憲法が定める学問 の自由や、教育基本法第10条等に抵触する行為 です。民主主義を踏みにじるこうしたやり方 が、なぜ罷り通るのでしょうか。(佐久間 正夫・琉球大学・教育学部)
[31]将来の日本の大学のあり方をきちんと構想しないままになし崩し的に進められる「大学改革」の結果、かえって大学の教育と研究は混乱し、ますます国際水準から遅れをとることになります。(京谷 栄二・長野大学・産業社会学部)
[30]都(市)議会議会には、知事の偏狭な政策をただし、現計画の破棄を要求する。改革は、都民、市民、大学関係者の意見を入れて再検討すべきである。(坂本 功・名古屋工業大学・工学研究科)
[29]国立大学法人化に続く日本における学術研究と高等教育を破壊する暴挙が許されてはなりません。全国の公立大学破壊の悪しき先例を開かないためにも、議会の良識が発揮されることを、切に望みます。(今 正秀・奈良教育大学・教育学部)
[28]今の大学制度にも改める点は多くあると思いますが、改めるならその根拠、過程を公にするのが民主主義の基本と思います。企業のリストラのような今のやり方は、社会における大学の使命を無視したものです。(木村 哲也・長岡技術科学大学・機械系)
[27]大学の目標は教育と研究の両面にある。前者は単に既知のことを教えるだけでなくそれを受ける学生が未知の現象に出会ったときそれをどのように理解するかを探る方法も会得できるように、すなわち『育む』という側面を持っている。この目標を達成することは効率的な方法はなく、事例を示し、機会を与え、その現象の面白さを指摘し、種々の見方ができることを語り、必要ならこれまでにない立場に立つべきかもしれないと指摘するなど、教える側も情熱をもって共に『研究』することが、おそらく、唯一の方法である。 教育機関の『教える』という側面のみなら、効率化も可能であろう。 『研究』の側面も同様である。研究目標をかかげて、集中的に投資をして緊急の課題を解決することは既にある程度の予測ができていることについてのみ可能である。科学の歴史を見てみると科学の進展はそのように計画的かつ効率的にできたことではないことは明らかである。法人化で強調された点は、『学長』のリーダーシップであり、『企業経営的側面を扱える学外者の参画』を図った点にある。良き学長、良き企業的精神は漠然とならイメージできるが、「良き」という判断が困難であることは誰もが認めることである。逆に悪しき学長のリーダーシップが障害を引き起こす可能性があることを想起しなければならない。 このたびの政治の大学設計への介入がもたらす災厄を想起できないのであろうか。(大出 義仁・名古屋工業大学・工学部)
[25]東京都と横浜市で進行している大学の隷属化 は,大学界全体の問題として取り組むべき問 題と思います。
Academia e-Network Project の一環として,大学界の意思表明の機動的手 段の開発を進めていますが,その最初の取り 組みです。多くの人の参加されますように。(辻下 徹・北海道大学・理学研究科)
[24]当事者の声を無視し創意工夫もないがしろ にして、どのような高等教育・研究機関が つくれるというのでしょう。この乱暴でト ップダウンのやり方がまかり通るところ で、いかなる教育研究が行い得るのでしょ うか、どんな学生が輩出されるのでしょう か。これは東京都立、横浜市立だけの問題 ではなく、日本のすべての大学・高等教育 機関に関わる大問題です。「前例」となら ないよう、みんなで力をあわせてこの異様 な企みをやめさせましょう。公立大学に所 属する者の一人として、この取り組みが大 きく広がることを心から願っています。(長谷川 豊・京都府立大学・福祉社会学部)
[23]大学は国民・市民の財産であり、そこで働く教職員は我が国の学術文化の重要な担い手 です。国と地方自治体は、これらのことをよく理解し、我が国の文化芸術・学問の発展 を促進するよう務めるべきです。(染谷 孝・佐賀大学・農学部)
[22]都立大学をめぐる問題は本当にあきれるばかりですが、放ってはおけません。石原知事 が敢えて切り込み隊長となり、日本の学問、教育、研究の根こそぎ破壊をかって出てい るようです。ここは何としても、彼らの黒い狙いを広く訴え、そのたくらみを失敗させ ることが必要でしょう。がんばって下さい。(森井 俊行・神戸大学・発達科学部)
[20]東京都立大学,横浜市立大学で起きている事態は,4月以降の国立大学法人にとって対岸の火事 ではありません。「学問の自由」の意味を理解せず,各大学における学術研究の歴史的経緯を知 ろうともせず,当事者たる教職員・学生の意見も聞かないまま,首長の時流(あるいは経済的強 者)に迎合した思いつき的発想だけで大学が引きずり回されるなら,公立大学は成り立ちませ ん。「問答無用」の政治がまかり通る中,都立大・横浜市大における大学人の運動は,大学自治 のみならず日本の民主主義にとっても重要な意味を持つものと考えます。(横山 英信・岩手大学・人文社会科学部)
[19]東京都と横浜市による「国鉄型大学解体」に反 対します.大学は明治以来,多くの大学人が国 民の支持のもと,営々として築いてきました.そ の努力と社会的に果たしてきた役割りを,破壊 しようとする暴挙は許すことができません.今 日、私達は未曾有の経済不況と社会不安に直面 しています.このような時代にこそ、青年が安 心して,豊かな環境で学べる高等教育機関を充 実すべきです. 現在進めようとされる東京都と横浜市の権力的 手法は,国立学校の独立法人化に勢いを得, 「国立」の手法以上に強引なやり方で進めてい ると思われます.この「東京・横浜」型を許す ならば,これが「尖兵」として,全国に波及す る恐れがあります.全国の高等教育にかかわる 人々は,高等教育機関だけの問題でなく,国民 的課題,「国難」として,多くの国民に訴え, 東京都や横浜市が撤回するまで,運動しようで はありませんか.(梅津 清二・大分工業高等専門学校・基礎専門)
[18]いやしくも行政機関は、例え設置者といえども、学問の自由、大学の自治、大学教員の身分 保障などを規定した憲法23条、教育基本法、教育公務員特例法、学校教育法を遵守して 「改革」を行うべきです。 (品川 敦紀・山形大学・理学部)
[17] 東京都立大学に在籍していますので、大学管理本部のやり方を直接感じる立場にいま す。 こういう組織が「大学を管理する」という発想自体が問題であると思います。 そのことを都議会に理解してもらわなければなりません。 (荻野 綱男・東京都立大学・人文学部)
[16]民主主義は本質的に手間隙のかかるものです。塾や予備校のような営利企業ではありえ ない体制でしょう。今後国立大学も営利企業にされてしまうので,こういういい意味で 素朴な民主主義もついえてしまうことになりかねません。われわれはこの流れに抵抗し ていかなければならない。 同じ反−民主主義でも,石原都知事の独裁政治はあまりにもあからさまで,なりふり構 わぬものです。すべての東京都民,すべての日本国民はここではっきりNOと言う義務が あると思います。(中野 昌宏・大分大学・経済学部)
[15]2つの大学の改廃をこのまま黙認すること は、日本の大学人の歴史的恥辱。これに抗議 すること は、大学を知の殿堂とするために身をささげ てきた幾多の先人の努力に報いるためであ り、また これからもそのような大学を期待する未来の 若者への責務でもある。(佐藤 清隆・広島大学・大学院生物圏科学研究科)
[14]操作されたポピュリズムを駆使して、権力者の蛮行が大学という創造的文化的共有財産 (commons)を破壊しようとしていることを憂います。まるで企業経営者の思いの ままに操作できる従業員カレッジであるかのような、知的企業経営体としての大学像を蔓 延させてはならないと思います。あらためて、現代に生きてはたらく大学の自治と学問の 自由を再生させ、人類に貢献できる学びの共同、研究の発展を、市民と学生と大学教職員 がともに広げていく運動をすすめていきましょう。(姉崎 洋一・北海道大学・大学院教育学研究科)
[13]国立研究機関の独立行政法人化,国立大学の法人化,都立大学や横浜私立大学での出来 事は,研究者を新自由主義というひとつの価値観から作られた短期的な国策に総動員し ようという狙いからのものだと思います.本来大学は,長期的な,あるいは複数の価値 観から自然や社会を探求し新たな面を照らし出す役割をになっているはずです.両大学 で企図されている「改革」が通ってしまえば,大学は瀕死の状態になってしまうでしょ う.その「改革」は,二つの大学に突きつけられた問題ではすまされず,全国の大学の 明日に突きつけられている問題だと思います.(藤本 光一郎・東京学芸大学・教育学部)
[12] 全国の大学人が関心を持ち、意見を表明してくださることをうれしく思います。都議会と横浜 市議会が本問題を,声明の求めるように、慎重に取り扱うことを期待します。 とりわけ、現教員への全員任期制の導入など、違法性がある諸問題について、行政府に対し て、議会の見識ある行動を期待します。(永岑 三千輝・横浜市立大学・商学部)
[11]現場で教育研究に関わっている教官の声を無視し、一方的に「上」からの命令を押し付 ける昨今の行政の動きに危機感を持っています。特に人文系と社会系への圧力は今後 益々大きくなると思います。都立大と横浜市立大の状況は、とても他人事とは思えませ ん。(齋藤 博次・岩手大学・人文社会科学部)
[10] 構成員の意見が反映されないトップダウンは 必ず破綻します。一般の会社でもトップは現場 の 意見を聞く努力をしています。ましてや学問の 自由・自治が求められる大学がこのような状況 で いいのでしょうか・・・。 本学(名工大)でも、 ・学長(柳田博明学長)が教授会選挙で選ばれ た第二部(夜間部)主事、附属図書館長を役職 者 会議から外し、自ら指名したメンバーだけで執 行部を作る。 ・法人化に関する規則づくりを一切教授会で議 論・審議しない。教授会という言葉がない中期 目 標・中期計画案を勝手に作る。 ・法人化後の学長選考規則は法人化後に学長選 考会議で作る。 ・法人化法案が国会を通過したときに、23の付 帯決議が採択され、多くの大学でその精神を規 則 づくりに反映する努力しているとの意見に対 し、学長は本学(名工大)こそが法人化の精神 を守 っており、他大学は法律違反をしていると言う 始末。 等々。 法人化ではトップの資質によりこのようなこ とは何処の大学でも起こる可能性があります。 東 京都立4大学、横浜市立大学および本学(名工 大)の例が他大学の悪しき例にならない事を祈 っ ています。 (中井 照夫・名古屋工業大学・工学部)
[9]国公私立大学有志の方々の声明に賛同致し ます。東京都立大学、横浜市立大学に起 こっている問題はこれから日本各地に起こ るであろうことのはじまりと認識します。 勇気をふるって立ち向かわなければならな いと思います。そうしなければずるずると 大 学の自治、学問の自由、そのうちには基本 的人権の自由までも気がつかないうちに失 わ れていることになるかも知れません。 今朝の新聞にまた石原都知事の「日韓合 併」についての暴言が報道されておりまし た。 彼のこれまでの数々の意図的暴言を許して おくわけにはいかないのではないかと考え ま す。許しておけば日本の民衆の真意もそこ にあるのだと言うことになります。都立大 学 の問題と切り離して考えることは決して出 来ません。このような誤った歴史認識を意 図 的に流す人物のゴリ押しに屈してしまって はいけないと思います。(坂内 悦子・九州大学・大学院数理学研究院)
[6]誤った先例を作らないことが重要です。個々の教員や事務員の既得権を守る闘いではな く、学問の自由と大学の自治、さらには、人類の未来を守る闘いです。連帯して闘いま しょう。(藤井 啓之・愛知教育大学・教育学部)
[5]来年の国立大学法人化を控え、大学界の雰囲気が悪くなっているような感じがします。大 学と大学の間のみならず、個人と個人の間、分野と分野の間、あるいは部局と部局の間 で、ぎすぎすした関係が目につきはじめたような気がします。 大学が「メリットクラシーの場」でなければならないことは言うまでもありませんが、同 時に大学は「コミュニティ」でもあります。どちらが欠けても大学は大学でなくなります が、このまま行くと日本の大学は「コミュニティ」としての性格を失うのではないか、そ して、それは大学の活力を失わせるのではないか、そんな懸念がします。 そんなことを考えつつ、東京都立大学や横浜市立大学の構成員の皆さんの活動に敬意を表 します。(小田中 直樹・東北大学・経済学研究科)
[4]手法においても,内容においても,国立大学法 人法を上回る問題を含んだ「改革」が強行 されようとしています。それは,一地方公共 団体を超えた社会問題だと思います。法人法 案の国会での審議を振り返り,最善の途を選 択して頂きくよう心から切望します。(植田 健男・名古屋大学・大学院教育発達科学研究科)
[3]都立大や横浜市大の事態はそれぞれ単独では もちろん全体ではありません。しかしそれら の事態は、憲法や教育基本法の改変や外交・ 経済・財政などの諸政策や諸法律と合わさ り、未来において一つの全体的な状態、つま り、多くの個人の発展を抑制する社会状況を 作り出すでしょう。 このような社会のありようでは、文化はおろ か、人間の生理的生存の条件さえ無くなるの です(現代生態学の到達点が示していま す)。 社会の流れを変え、人間の存続と個人の発展 の条件を作り出す蓄積に参加したいので、こ の運動に賛同します。(白井 浩子・岡山大学・理学部)
[2]この取組みに当事者の一人として心から感謝 致します。横浜市大の場合は情報公開と言い ながら案作成のメンバーには箝口令がしかれ るなど民主主義の内実が問われていると思っ ています。(一楽 重雄・横浜市立大学)
[1]基礎研究を無視し,研究の効率や実利だけを 求め,受験生に媚びを売る大学を造れば造る ほど日本の文化は頽廃し,将来を託すに足る 学生を輩出することは困難になろう。国や地 方の税金を使って運営する大学は,目先の評 判や人気に左右されるものであってはならな い。直ちに都立大学,横浜市立大学の新大学 構想を白紙に戻し,現教職員・学生との対話 の中から大学改革が進められんことを求め る。(山中 章・三重大学・人文学部)